2016年11月15日 (火)

基礎体温の変化。

いろいろな患者さん、いろいろなケースがありますので
体験談はあまり書かないようにしているのですが。

今日はびっくりしたのと嬉しかったので、
患者さんにお願いしてしまいました。
治療を開始した1年前からの基礎体温表です。

1年前(上)と、最近(下)の。比べて見て下さい。

Pb150428

Pb150434

1年前はとにかく上下動が激しい。
精神的に不安定で、情動が激しい方の特徴的な基礎体温です。
お手本のようです。

あと、数字がしっかり写っていませんが、
35度前半という低い日がたくさんある。

この2点から、血の不足、肝気が鬱っしている。
というのが読み取れますが、
ここまで乱れている体温もちょっと、めずらしい。
心身ともに辛い状態で来院されたのが伝わります。

そして途中は省きますが、半年くらいからは低温期も
安定して36度を超えるようになり、2層を描く月もあります。
まだ改善の余地はあるけど、グラフ全体が持ち上がって、
明らかに良くなっているのは一目瞭然ですね。

この患者さん実は、婦人科疾患の治療ではないのです。
なので基礎体温をつけていることは今日初めて知りまして、
診せて頂いたら、どんどん良くなっている。
そしてもうひとつ大事なのが、それとリンクするように、
病状も安定してきているということ。
(病歴が長いのでまだ加療中)

はなこ治療院の特徴なのだけれど、
この患者さんに限らず、痛みの主訴は少なく、
体質改善や精神、内科的疾患という
一回一回の効果が感じづらい治療を、
何ヵ月、何年という単位で続けています。

患者さんの根気がなければ成り立たない治療ですが、
私も患者さんの脈やお腹や表情など、
わずかな変化だけを頼りに治療をしていることもあり、
そうした治療がこうして、目に見える結果になると、
しみじみ嬉しい.。
この治療は間違っていなかったんだ。って。

相変わらず。というか着々と、刺激量が減ってきているけど、
たまに鍼本当に打ってるの?とか疑われるけど、
何かしら効いているようで良かった(笑)。

でも、鍼ってすごいよね。
鍼灸師が云う台詞じゃないけど、改めて思います。


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2016年11月12日 (土)

WFAS覚書き

先週末は連休を頂きまして、
『世界鍼灸学会連合会(wfas)2016世界大会』へ。
業界の仕事や研修会とも重なり、
先週はお休みが続き申し訳ありませんでした。

自分も鍼灸の実験研究をやったことがあるのですが、
鍼灸と実験というのが相性が良くないと感じてますし、
西洋医学のは読むけど、鍼灸に関してはさっぱり読まない。
のもあり、学会には興味がなかったのですが。
今回は実技セッションに興味があり、参加しました。
大先生方の実技、とても刺激になりました。

ひとつだけ、データーを挙げているもので、
印象に残っている講演の覚書きを残しておこうと思います。

モクサアフリカというチャリティ団体が、
アフリカで、足三里というツボにお灸を据えることで、
CD4(免疫力の指標)、ヘモグロビンがアップし、
結核の治療、予防に効果を上げているという発表。

動物での実験の結果も公表していましたが、
興味深いのが、結核菌に感染させる4週間前から
お灸をした群に飛び抜けて優位性が見られるという点。

病気に効いた。というのも大事。
でも、本当に大切なのは病気にかからない身体。
そうする力がお灸にあるということです。

お灸だけでなく、鍼にも免疫を上げる力がありますが、
安価で、患者を含めて誰でも出来る。という点で、
途上国での活動を可能にした経緯があると思います。

この足三里は原志免太郎先生という医師が、
提唱されたツボだそうですが
(実際は足三里と八髎穴だけど、
取穴が難しいのでアフリカでは足だけ)、
この原先生が、108才!まで生きられたそうです。
足三里に毎日お灸をされていたというので説得力あります。

以上。ざっくりとした説明ですが。
半分自分の覚書きなのでこれくらいで充分。
興味がある方はこちらのサイトをどうぞ。
http://moxafrica-japan.strikingly.com/


「鍼とお灸って何が違うんですか?」とのご質問よく頂きます。
患者さんに分かりやすく説明するのが難しいのですが、
一番私の中で明確なのは、
“気”を動かすのは鍼、“血”を動かすのがお灸。

でも、血の病症でも鍼だけのこともあるので、
細かく突っ込まれるといつも、モゴモゴ云ってしまいます。
自分なりには使い分けがあるんですけどね。

私の治療を受けている方はご存知でしょうが、
治療院では全員にお灸は使いません。
それもいろいろな理由がありますが、
鍼は無理だけど、お灸は誰でも出来るものなので、
ご自宅での施灸をお勧めしています。
体質にあったツボをお教えしますので、ぜひご相談下さい。

以前から気になっていたお灸屋さんが出展していたので、
お灸やらよもぎを購入しました。
今はもっぱら、自分の養生用です。

新しく覚えたことは、お灸はまず自分、
鍼はすぐに患者さんに(笑)、試します。
長年の患者さんは「あ、また何か覚えてきたな」
と思うらしいです。その通りです。


*追記:足三里は半米粒7壮。
弱っている人は1壮から始める。

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Wfas


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2016年7月 2日 (土)

気虚の取扱説明書(カラダ編)

・疲れやすい、だるい
・食が細い、胃がもたれる
・冷え性
・風邪をひきやすく、治りにくい
・お腹をこわしやすい
・頻尿
・汗っかき

気が不足する人の特徴です。

女性の月経では、出血の色が薄く量は多め。
体内に血液を留めておく力が弱いので、
周期が短くなる傾向にあります。

夏にかけて、この気虚の方たくさん駆け込んできます。
食べられない、起きていられない、だるくて何も出来ない…。
とにかくもう、生きてるのが精一杯。という状態の方も。
ここまでくると、血虚も重なり“気血両虚”になっていますが。

元気の“気”がないので、弱い。
なので、とにかく日々養生が必要です。

まず大切なのが睡眠。
遅くても、12時までには眠るようにしましょう。
理想は成長ホルモンがピークとなる10時までに就寝。
睡眠時間もたっぷりと。
朝起きられないのは睡眠が足りていないからです。
その分早めに寝るようにして下さい。

朝食は必ず食べること。
朝に食欲がない場合は、夕食の時間を早めるか、軽くする。
「食べたくない時は食べなくてもよい」というのは当てはまりません。
そんなことを許したら本当に食べませんからね、気虚さんは!
動物性タンパク質を含む食事を最低3回。
食が細い方は一食の量を減らし、4、5回に分けて食べましょう。
冷たいものは当然、夏でも禁止です。

体力をつけようと、運動をしたがる方も多いのですが、
筋肉を使うと気も血も消耗します。
ウォーキングやヨガなどをほどほどに。
汗と一緒に気が漏れるので、汗をかくほどの運動はよくありません。
気虚の程度にもよりますが、軽い運動もしくは、
掃除をしっかりやる、歩いて買い物へ行く、階段を使うなど、
日常生活の強度を上げることで体力アップに繫げるといいでしょう。

治療院でも度々説明しますが。
日常生活でさえ疲れてしまう方に限って、焦って運動をしたがります。
これは、生活費も足りないほどの金欠の時に投資をするようなもの。
お金がない時はまず節約。それから貯金。充分に貯まったら投資。
ですよね? “気”も同じです。
まずは生活を小さくし、気を節約するしかありません。

東洋医学では生まれる時に両親から
“先天の精”をもらうとされています。精は気の元となるものです。
先天の精は徐々に減ってきますが、
その分を飲食物から“後天の精”を作り、補充していきます。
食事が大切というのは、こういう意味でもあります。

先天の精は、生まれた時点でその量が決まってしまいます。
“精(気)”を入れる器の大きさをイメージしてもらいたいのですが、
生まれつき10入れられる器の人、3しか入れられない器の人、
それが体質というもので、基本的には器の大きさは変わりません。
3の人は3の器を満たすようにするしかないのです。

気虚体質の人は、バリバリ仕事をしたり、遊んだり、
みんなと同じように出来ないことに、
悩んだり劣等感を持ちがちですが。
気が有り余るような実タイプと同じは、無理なんです。
夜遊びをしたり、休み毎にお出かけしたり、
無理なんです。何度も云ってしまうけど!

仕事をしたければ遊びを、遊びたければ仕事を諦める。
時にそんな我慢も必要です。
不公平な感じもするけど、その分気虚の方は気持ちが細やかで、
人を慮ったり、日々の小さな出来事に感動できる心があります。
小さく生活する中での幸せを、見つけるようにしてほしいです。

だいたいね、年中飛び回っている人って鈍いんですよ。
鈍いから、日常生活はつまらないから、日々飛び回る。
まぁ、気虚からみたらうらやましい限りですが(笑)。

お姫様みたいな生活するといいですよ。
男性だったらお殿様。
って伝えると皆さん笑いますが。本当に。
自分の身体と心を大切に大切に、生活して下さい。

気虚の方、刺激に弱くて治療に注意が必要ですが、
東洋医学がとてもお役にたてると思います。
身体が変われば心が変わる。
心が変われば生活が変わります。
まさにその言葉通り。
人生を諦めずに、楽しく過ごせるようお手伝いをしていきます。


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2016年4月21日 (木)

気虚の取扱説明書(ココロ編)

熊本、それからエクアドルの大地震。
被害に遭われた皆様に心よりお見舞い申し上げます。
一日も早く安全で平穏な生活を取り戻せますよう、
心よりお祈りいたします。

震災、そして春の土用が重なり、
気に敏感な患者さんたちが心身ともに弱っています。

エネルギー不足で、疲れやすい、胃腸が弱い、
やる気が出ない、冷え性…気虚の方の特徴ですが。
身体の弱さだけでなく、困ったことに
実は“気”にとても敏感な方が多いのです。

繰り返す震災のニュースに心を痛めてしまう。
他人の悩みを聴くと落ち込んでしまう。
人混みにいると疲れてしまう。
人の言葉の裏を読んで(読めて)しまう。
心当たりはありませんか?
私はあります(笑)。

外見的には、色白で肌のきめが細かく、
痩せていてもぽちゃっと柔らかい感じの方は特に、
自分と他人の“気”の区別がつけられず、
苦しくなることが多いですね。

他人の悩みは自分のものではないと、
意識をすることが必要です。
冷たく聞こえるかもしれませんが、
あなたが悩んだところで、問題は解決しません。
それどころか一緒に悩めば相手も増々深刻になるだけ。
他人と自分の気をしっかり区別する、
そう意識するだけで、気持ちは格段に楽になります。

気虚体質の方は乾いたスポンジみたいなものです。
自分の気が不足すればするほど、
他人の気を吸収しやすくなります。

とにかく一にも二にも、体調を整える。
自分の気を満たすことが大切です。
特に睡眠を充分に取ること、
自分の身体をいたわること、
自分の気持ちを大切に扱うこと、
それが気虚の取扱い方です。

気の調整、鍼灸は得意なものです。
気虚の方は柔やわな鍼でよく効きますね。
笑顔で帰って頂けると私も嬉しいです。
体質は性格を作ります。
身体が変わると気持ちも変わります。
鍼灸にはそんな力もあるんです。
私はそれプラス、
身体と心の取説を伝えるよう心掛けています。

ところで気虚さん。本当に敏感で。
私の体調が悪いとか、気持ちが沈んでいると、
遠慮なくキャンセルされます。お電話で!
離れていても悪い気をキャッチするようです。
どれだけ敏感なのでしょう。
生き辛いはずです。

今年の春の土用は5月4日まで。
立夏に向けての調整期間。
今、気持ちが落ちてしまうのも自然なことです。
気に敏感な方の取扱説明書、参考になさって下さい。


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2016年3月22日 (火)

週末は仙台での学会です。

今週末26(土)〜28(月)、
所属する勉強会の学術大会で仙台へ行ってきます。
ご迷惑おかけしますが、よろしくお願い致します。

一億二千万人もいる日本で、
数千人とか数万人とかしかいない
“難病”の患者さんに出会うことがあります。

西洋医学でも治療法が確立されておらず、
調べようにも情報が少なく、
私も患者さんから伺う話と、
インターネットが頼りという状態です。

今回参加するのは大きな団体で、
(鍼灸会の)スーパースター級の先生方もいらっしゃる学会です。
鍼灸師の数より、患者さんの数の方が少ない病気ですが、
それに近い疾患を診たことがある先生とか、
なにかヒントに繫がるものを見つけられたらいいのだけれど。

今まで出会ったなかでも難しい疾患がいくつかありました。
一つは、QT延長症候群(家族性突然死症候群)。
経絡治療のみの治療でしたが、
通院の必要がなくなったそうです。

思春期前の患者さんだったので、
成長にともない身体のなかの環境が変わり、
良い方向に出たのかもしれません。

一例だけなので、鍼灸の効果とは判断出来ませんが、
相談した先生に、可能性はなくはないからと、
アドバイスを頂き、対応出来たケースです。

調べれば調べるほど、“難病”と呼ばれるものは、
本当に“難病”なんだと突きつけられます。
鍼灸の適応になるものは、大変少ないと思います。
解らない、出来ない。と答えるのもまた、
誠実な対応なのかも知れませんし、
調べた結果、そうお答えるしかないこともありますが、
もう少し時間を下さい。

最近。鍼をして患者さんが寝ている時間に、
魚の目やウイルス性のイボのお灸をしています。
短時間でしか対応出来ず、毎回少しずつなので、
完治までに時間がかかりますが、
やっていればいつか治るんだから、
精神的には楽なものです。

治るとか、治る可能性があるとか、
もしかしたら鍼灸で、なんとかなるんじゃないかとか、
そういう治療って本当に幸せだな。と
淡々とお灸を据えていると思う今日この頃。

気持ちが乱れているのでしょうか、
またまた話がまとまらなくなりました。
仙台に行くから、週末はお休みです。
というお知らせでした。


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2016年3月18日 (金)

9年目。

今日はまさかの、9周年!
ずっと勘違いをしており、今年が10年だと…(汗)。
いつからか数え間違えていたようです。
恥ずかしい。

でも。ありがとうございます。
臨床家としての9年は、まだまだひよっ子ですが、
患者さんが来てくれないことには、
9年間、治療院を続けることは出来ません。
開業当初から良い患者さんに恵まれたことは、
この治療院の誇りです。

この5年間は、実家との往復も多く、
心身ともに辛いときもありましたが、
介護に携わった経験も、臨床家としての糧になりました。
患者さんの背景、年齢、症状、
様々な層が厚くなってきているのを感じます。

一昨年昨年に祖父母を見送り、
今が治療院人生の中で、
最も落ちついた時間のような気がします。

開業してからずーっと、
こわい気持ちを抱えながら治療をしています。
上手くいえないけどコワイ。
本当にこの証でいいのか、ツボは間違いないか、
いろんなことが心配なんだと思う。

でも最近、こわい気持ちに変わりはないけど、
それでもよし。と思えるようになったのも、
心の余裕ができたからかもしれません。

まだ、すべてが“点”なんですよね。
患者さんが治った、治らなかった、この治療が良かった、悪かった。
ひとつひとつがまだ“点”でしかない。

でもこの“点”が、将来振り返ってみると“線”になっている。
ということを、スティイーブ・ジョブズも云っていましたね?
いや、ちょっと違うかも。

時間をかけて経験を積み重ねいくと、繫がって“線”になって、
その意味が見えると信じるしかありません。

こんな小さな治療院でも、何万人、何十万人にひとりという
難病の患者さんを拝見する機会があります。
それこそ小さな点の、繰り返しです。
いつか繫がってくれるといいのだけれど。

なんだか話がまとまりませんね。
臨床をしていると、難しい症例が続くことがあります。
何らかの転機なんだと思うし、
今がそんな時期のような気がします。

こわいこわいって思いながら、
逃げ出さなかったのは、患者さんが
手を離さずにいてくれたからだと思います。

10年目を目指して頑張ります。


1


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2016年3月15日 (火)

良い卵子を育てるのは“陰”の力

東洋医学のベースとなる考え方のひとつに
“陰陽論”があります。
万物はすべて陰と陽に分けられる。というもの。

 陽=男性、気、上半身、昼、熱、上昇、内向etc
 陰=女性、血、下半身、夜、寒、下降、外向etc

女性の生理周期も陰陽の時期に分けられます。
 低温期=陰
 高温期=陽

『陰は内にありて陽の守りなり。
 陽は外にありて陰の使いなり』
という言葉が古典書にあります。
陰が中心でどっしりしていれば、
陽はのびのびと陰の言付けを果たすことが出来る。
という意味です。

まず“陰”ありき。なんです。

不妊治療をされている方に多いのが、
低温期はストレス解消と称して、
好きなものを飲んだり食べたり、
夜更かししたりしていて、
高温期になると途端に、
お酒を止めたり身体を温めたり。
というパターン。

逆です。逆。
大切なのは陰(低温期)の時期。
だって、卵胞が育つのは低温期ですよ?
そもそも女性は陰の生き物。
しっかり陰を貯める必要があるのです。

良い陰(低温期)を過ごせば、
自然と良い陽(高温期)になり、
ふかふかで卵の居心地のよい子宮が作られます。

そして陰を貯めるには陰の時間、
夜にちゃんと寝ることです。
陰中の陰の時間は18〜2時。
成長ホルモンがたくさん出る10〜2時は、
お肌だけでなく子宮にとってもゴールデンタイム。
なんとしても子どもを授かりたい。
という方はまず、早く寝てみて下さい。

早寝は妊娠を希望する方だけでなく、
体調が優れないと感じる方すべてに
おすすめできる養生法です。

ある先生が「早寝は3万円分の漢方の効果」
とおっしゃっていましたが、私も
実践している患者さんの体を通じて同じに感じます。



Taikyoku


対極図。
陰陽というのは絶対的なものではなくて、
陰の中にも陽があるし、反対もしかり。
また、陰が増えると陽に転じ、
陽が増えると陰に転じる。
など、陰陽の関係を表した図です。

視れば視るほど、陰陽の神髄を凝縮した図だと思う。
すごい。

ところで、人生にも陰陽がありますね。
なにやってもツイてないな。という陰の時期。
気づきを得て、自分の内側に向き合う時間です。
状況は良くならない(ように見える)けど、
良い陰を過ごせれば、結果は自然とついてきます。
腐らず淡々と自分を育てる気持ちが大切です。

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2016年3月11日 (金)

3.11に寄せて

5年前の秋。
ご縁があり、宮城県松島市の先生のもとで
避難所で鍼灸をする機会を頂きました。

遠くから行った鍼灸師が1、2度治療をすることで
役に立つことなど何もありませんでしたが、
それを承知の上で被災地を訪れる機会を
与えて下さったのだと思います。

実際に肌に触れ、脈を取ることで
避難生活の厳しさを垣間見ました。

でもその時感じたことは、
与えられた場所で自分の役割を果たすことこそ
大切だということ。
目の前にいる患者さんを一生懸命治療すること、
毎日の当たり前の営みを丁寧に繰り返すこと、
家族や友人と楽しい時間を過ごすこと。

そういうことを飛び越えては人の為、
とは云えないような気がします。
私が、丁寧に当たり前の生活を重ねなさい。
という根本には、この経験があります。
自分や、自分の大切な人の死を考えた時、
当たり前の毎日こそ尊いことだと思いませんか。

リア充(そう) な人を羨むことはないし、
大変な境遇な人に同情をする必要もありません。
今、自分の手のなかにあるものをしっかりと、
握っていることが大切と思います。

今月、所属する学会の学術大会で仙台を訪れます。
東北の先生方も、この5年の間に
随分と生活が落ちついたと伺っています。
大好きな先生との再会、美味しい食べ物、堪能して来ます。

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2016年2月27日 (土)

臨床家を目指す方へ

今日と明日、あん摩マッサージ指圧師、
はり師、きゅう師の国家試験です。
たくさんの方が頑張っていると思います。

最近。若い先生に施術をしてもらう機会が増えました。
立派に、治療院を構えている先生方です。

ひとりで(もしくはトップとして)施術をするということは、
すべての責任を自分で負うということです。
治らない症状も、気難しい方の対応もすべて、
自分の判断でしなくてはいけません。

いきなり患者さんが列をなしてくることは当然なく、
患者さんが来ない不安にも、耐えなくてはいけません。
それはもう、お勤めをし、守ってくれる先生がいて、
収入が保障される世界とは180度違う世界です。

ですが、あえてそんな世界に
飛び込んでしまう先生たちなので、
若くても、どっしりとした信念が感じられ、
安心して身を委ねることができるのだと思います。
また、ベテラン先生にはない情熱もあり、
それはそれで、患者さんを引きつける魅力です。

開業を急ぐ必要はありません。
また、開業だけを目指す必要もないとも思いますが、
最近感じることは、
片手間で施術をしていれば、
片手間で治せる患者さんしか来ない。ということ。

鍼をすれば患者さんがどんどん良くなる。
鍼って楽しいな。と、云ううちはまだ、
臨床家としての入口なのかもしれません。

もちろん、それでもいいんでしょうけども、
多くの時間を患者さんのために費やしていくと、
心が折れそうな症例に出会う時があります。
でも、ちゃんとそれに向き合っていけば、
目の前が開けるような瞬間もあります。

真剣に向き合わないと見えない景色がある。
どうせ臨床家になるのなら、
そういった景色を見てもらいたいな。とも思います。

ということを、実は自分自身に云い聞かせながら、
日々臨床をしています。

国家試験はひとむかし以上前のことなので、
記憶も朧げなのですが、
数年前、大先生にかけてもらった
「一生をかけてやるにふさわしい仕事です」
という言葉の意味が、ようやく解るようになりました。

どうか無事に国家試験に合格して、
理想の鍼灸マッサージになれますように、
応援しています。
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2016年2月20日 (土)

患者さんとのご縁を育む

昨日、2月19日。
立春が明けて二十四節気では雨水(うすい)。
空から降るものが雪から雨に変わり、
氷が溶けて水になる、という意味。

草木が芽生える頃で、
昔から農耕の準備を始める目安とされてきました。
これから三寒四温を繰り返しながら、
本格的な春に向かって行きます。

雨水にお雛様を出してあげると、
良いご縁に恵まれるとも云われていますね。
治療院も、お雛様を出しました。

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年が明けてから、新患さんが増えています。
これもご縁だと思います。

体調不良や不妊治療で悩んで、もがいて、
でも結果につながらなくて…と、
来院される方がいっぱいいらっしゃいます。

お話を伺うと、体質に合わない養生をしている方も。
気や血が少なくなっているのに運動をしたり、
冷えていないのに無理に温めて汗をかいていたり。
食事も偏っていて、養生のはずが、
身体に負担をかけていることも少なくありません。

鍼灸はたくさんの養生のうちの、一つに過ぎませんが、
そのひとつを通じて、自分の身体に向き合う
きっかけにしてもらいたいと思っています。

せっかくご縁があって来てくれたのだから、
鍼灸や東洋医学の考え方、
なによりも体質に合った養生を伝えていくよう、
心掛けています。

いつか来院されなくなっても、
患者さんの心の中に、養生が残ってくれたら本望。
あの時、あんなこと云われたっけ、怒られたっけ、って。
怒んないですけどね(笑)。
時々思い出して養生してくれるように、
そんな形で縁を繫げていきたいです。

それにしても“縁”って不思議なものですね。
私は患者さんを選べませんが、
優しい患者さんに恵まれ、
実力以上の力を引き出してもらっているのを感じます。

縁は育てていくもの。と思っています。
お互いの努力で、患者さんの願いが叶いますよう、
これからも、うるさく養生を云っていこうと思います。

«運気。

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